*「 。」は最後まで話しをさせ
 「 」は途中でさえぎったことを表します。


「それから貴方の保険は内容どうなってます?」

沈黙。
相づちもなし。
答えられないのか?
やっぱり前科持ちか?

「対物、対人それから」

突然話をさえぎり

「自賠責ですわね、そしたら。」

確かに自賠責です。
一般の方で知っているのが引っかかります。
もの凄く自信たっぷりな言い方でした。
これは事故慣れしてるな。
保険も詳しそうだ。
まずいなあ。

そんなんでメゲてはいけませぬ。
自賠責でごまかすつもりか。
あくまで人身事故を隠すつもりか。
悪党がふざけたこと抜かすな。
私を怒らせたらタダじゃ済ませないぞ。

「え?」

何が自賠責だ。
当時の私は知る由もなかったが、確かに自賠責の範囲内には違いなかったのです。
今にして思えば、ここまで知っていたということは「確実に怪しい」という私の判断(勘)に間違いがなかったということです。

「自賠責。」
「自賠責じゃなくて任意(保険)の話です。」
「貴方は物も壊しているんですから」

これも自賠責の内だったと思うのだが犯人(刑事犯です)の佐藤氏も知らなかったらしい。(笑

私が喋っているのに勝手に何かを喋りだした。
私の話と重なって聞き取れず。

「任意の話です。」

沈黙何も語らず。

「あの言っときますけどね。」
「はい。」

堂々巡りだ。
らちがあかない。
少しプレッシャーをかけて黙らせなければ。